それなりにすばらしい日々

それなりにすばらしい日々

難病CIDPになってからのあれこれ

カテーテル抜きました(2014年11月)

およそ4週間かかった血漿交換7回が終わり、カテーテルを抜いてもらいます。

 

抜くときも痛いのかな〜と思ったら、なんと麻酔もしない程度とのこと。

カテーテルを首に縫い付けてた糸を切るときだけはちょっと痛いけど、あとは全くの無痛。

 

カテーテルを抜くときも、わたしの感覚としては無造作にひっぱったらズルッと抜けたかんじ。血管内を心臓近くまで通ってたものなのに、抜くときに痛みがないってのもなんとなーく怖かったです。

 

あとはしばし圧迫して止血し、ガーゼを貼って終了。

 

解放感で首が軽い!

横を向くのがラク!

これで自由にお風呂に入れる!

 

あと、カテーテルを固定するためにやたら粘着力の高い透明の保護テープを貼ってもらってたんですけど、皮膚がかぶれてすごい痛かったんですよ。

だからそのテープから解放されたのが一番嬉しかったかも。

 

血漿交換7回(2014年10〜11月)

いよいよ初めての血漿交換。

 

透析室で体重をはかり、ベッドへ。

機械から伸びるチューブ2本とわたしの首から出てる2本をそれぞれつなぎます。

 

1本目のチューブからわたしの血液を抜いて血漿成分を分離し、献血から抽出した誰かの血漿成分を足した上で、2本目のチューブを通して体に戻すわけです。

首から機械までつながってるチューブ2本が寝転がってるわたしの体の上あたりに置かれてるんですけど、当然ながら中身は血液なので見た目がちょっとこわい。

 

胸に心電図、腕に血圧計をつけられ、たまに脇に体温計もはさまれて定期的に測定されます。

途中、軽い頭痛とか足のだるさはありつつ2時間半ほどで無事に終わりました。

 

最中は何してるかというと。

うちの病院では各ベッドに寝たまま見られるTVがついてるのでそれを見てる人が多いのかな?

わたしは機内モードにしたスマホを持ち込んで音楽を聴いてました。でも大半はうとうとしてます。血漿交換中は血圧が下がるらしく、とにかく眠くなるんです。

 

 

その後も週に2回のペースで全7回。

これといった大きな副作用やトラブルなく終わりました。

 

血漿交換中は免疫力がガンガン下がるとかで、たまにグロブリン点滴をして免疫を上げたり。当然ながらいつでもマスクは必須です。

 

で、幸いわたしの場合は2回目が終わった頃に目に見えて効果が現れました。

あれ?なんかちょっと体が軽い!とか、

リハビリでそれまで全くできなかったことができるように!とか。

 

そして、11月はじめからは歩行器で立って移動する練習も始まりました。

 

ずっとあとで分かったんですが、わたしはCIDPの中でもごく最近発見されはじめたレアケースで、血漿交換がわりと効くタイプなんだそうです。

そのタイプの存在については医学界でも当時はまだ知られていなかったので、効くはずのIVIGやステロイドパルスがなんでわたしには効かないのか、先生たちも頭を抱えたとあとから聞きました。

血漿交換の準備 カテーテル入れました(2014年10月)

カテーテルを入れる日。

部屋にいろんな機材が運び込まれ、先生が3人ほどやってきました。

 

処置自体は30分程度でした。

 

シートで顔を覆われてたので何も見えませんが、ざっくり言うと、エコーの機械で首筋にある太い血管を探し、そこにカテーテルを差し込み、心臓の近くまで血管内に管を通すという感じだと思います。

 

麻酔は痛いけどそれ以外は無痛です。

ただ、カテーテルが入っていく時に喉や胸に圧迫感があるのが怖くて嫌でしたね〜。

 

あとは、首筋から飛び出てるカテーテルの先を皮膚に針か何かで固定して、その上からシールを貼って抜けないようにがっちり固めます。

で、レントゲンでカテーテルがきちんと血管に入ってるか確認して終了。

 

血漿交換が終わるまでしばらくそのまま過ごします。私の場合は血漿交換を7回やるのでだいたい1ヶ月はそのまま。

 

首筋からナゾの管が飛び出てる上に傷口からはちょっと血もにじんでるので、見た目はけっこう怖いです。院内のコンビニとか行くとたまにギョッとされたり。他の方がブログで「矢ガモ」って書いてたのを見ましたが、まぁそんな感じ(笑)

 

写真あるんですけど……。

ちょっとグロいかもです。

でも今後カテーテルやるかたの参考になるかもなので、載せますよ?

 

 

 

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日常生活としては、菌が入らないようにということでシャワーは胸から下だけ。

洗顔もできないので、わたしはシート状のメイク落としで拭いてました。

 

髪も看護師さんに洗ってもらわないとなんですけど、入院前に美容院に行けてなかったので当時は長い多いの二重苦で……看護師さんには申し訳なかったです。

 

ちなみに、たまにカテーテルが抜けたりずれたりして入れ直しになるひともいるらしいです。イヤすぎ……!!

血漿交換について(2014年10月)

ステロイドパルス終了後、今後の方針について先生から説明がありました。

 

ステロイドパルスについては、全く効果がなかったとは言えないが3クール目をやるほどの効果は出ていない。もちろん3クール目をやってみることはできるが、今後の後遺症を防ぐためにも早く次の手を打ったほうがいいと思う。

 

というわけで次は血漿交換をやろうと思うがどうですか?と。

 

血漿交換は透析に似た治療で、血液浄化療法(なんかすごい名前だ)のひとつです。

 体から抜いた血液から血漿成分だけを破棄し、健康な人の献血から抽出した血漿成分を足して体に戻します。

 

まずは首の血管からカテーテルを入れ、心臓のすぐ近くまで通すそうです。

そのカテーテルから血液を出したり入れたりするわけですね。

 

リスクも当然あります。

 

カテーテルを入れるときに肺を傷つけて肺気胸になるとか、血管を傷つけて大出血するとか。でもこれらはその場で対処できるから、死亡事故につながることはまれだそうです。

 

血漿交換中は、他人の血液成分を入れるので拒否反応でじんましんが出たり発熱したり。症状が重い場合は治療の中止もあるそうです。

 

 

血漿交換自体よりカテーテルが怖くて、とりあえず一晩考えさせてもらうことにしました。病気も良くなってないし、他に治療法もないし、やらなきゃどうしようもないことはわかってるんですけど、踏ん切りがつかなくて。

 

でも、先生のひとりが言った「うとうとさんがもし僕の家族だったら早くやるように勧めると思う」って言葉が決め手になって、前向きになれました。

なんとなく、わたしのことを症例じゃなくてひとりの人間としてちゃんと考えてくれてる気がしてうれしかったなぁ。

ステロイドパルス開始(2014年10月)

ステロイドパルスは「大量のステロイドを3日間点滴→4日間様子を見る」を1クールとする治療法です。わたしはこれを2クールやりました。

 

幸いたいした副作用はなかったんですが、強い薬なので消化器がやられてしまって。とにかくみぞおちがものすごく痛くなりました。(胃じゃなくて食道が荒れたみたいです。)

 

あと、ステロイドのせいで抵抗力が下がるので、部屋を出るときはマスクするよう指示がありました。

 

ちょっと驚いたのが、1クール目の3日目が終了した夜、のどから胸のあたりを思いっきり圧迫されてるような痛みが。息も苦しいほどだったので迷わずナースコール。

 

当直の先生がかけつけてくださり、心電図を取ったりしましたが異常なし。おそらく胃が荒れてるんだろうとのことで、強めの胃薬を出してもらいました。

 

夜遅くに単なる胃痛でお騒がせしてすみません!と謝ったら、まれに心筋梗塞を起こすこともあるから遠慮なんかせずすぐに呼んでね、と。

 

こわ!!

 

結果的に単なる胃痛でよかったです。

ナースコールって押すの躊躇しがちですけど、痛いとか苦しいとかの時は迷わず押すべきですね。

 

2クール目は平穏に終わりました。

ちょっと調子がいいような……気のせいかな……みたいな日もありましたが、大きな変化はなかったです。

神経生検 驚きの結果(2014年10月)

入院してすぐ脚の神経をちょっと取って専門機関に検査に出してたんですが、その結果がでました。

 

なんと!

 

異常なし!!

 

えぇぇぇーーー!?

そんなばかな!!!( ꒪⌓︎꒪)

 

入院初日にCIDPと病名がついたのに、ここにきて病名不明に逆戻りですよ……。

先生たちも、かーなーり!困惑してました。

 

取り急ぎ家族を集めて今後の説明。

わたしの実際の症状や生検以外の検査の結果などを見る限り、やはりCIDPの可能性が一番高い。もしCIDPではないとしても、とにかく自己免疫系の病気であることは間違いない。


だから今後はその方針で治療しつつ、CIDP以外の病気である可能性も探っていきます、とのことでした。

 

あと、生検した専門機関には、


・検体の取り違えはないのか

・取り違えではないとしたら、神経は正常なのに実際はいろんな症状が出てる例が過去にあるのか


……を、問い合わせると言ってました。

 

※後日、取り違えはなく、わたしの症状が特殊例だったことが判明しました。

病名もCIDPで合ってました。

 

この日は病名不明に逆戻りしたショックと、いつになったら治るんだろうって不安で、昼間からふて寝してやりましたよ。(嫌なことがあると寝て忘れる派)

リハビリが3つに増殖(2014年10月)

リハビリが増えました。

言語のリハビリと、作業のリハビリ。

もともとやってた理学と合わせてぜんぶで3つです。


言語は舌を回したり口を大きく開けたりほっぺたを膨らませたり。

あとは発音練習。例えば、「たて ちて つて てて とて」とかそういうのを延々と練習します。


うまく呂律が回らないことが自分としてはかなり恥ずかしいので、先生の前でやるのがつらかったー。

それを治すためのリハビリなんだから恥ずかしがってる場合じゃないんだけど、先生のあとについて発声して、先生は当然キレイに発音できるのに自分はモゴモゴってなるのがすごくイヤでした。


ちなみに呂律については幸い1ヶ月程度で症状がなくなり、早々にリハビリ終了しました。理学と作業は退院まで毎日続きます。



作業は主に指先のリハビリで、いろんな固さの洗濯バサミを棒に留めたり、数字の書いてある大きい板をずらしていって1〜8まで揃えるゲームみたいなのをやったり。


たいした作業ではないし、座ってやってるから疲れるはずないのに今の状態だとちょっとやっては疲れてぜぇぜぇ言ってしまう。自分の体が自分のものじゃないみたいでした。